2003年11月12日

視察と出会い

ビリー・フークス氏と日本からJリーグアカデミーの視察団が、イングランドを訪れている。Jクラブのアカデミー担当者がこちらのアカデミーを視察して、勉強しようというものだ。それに12日の一日だけ参加させてもらうことができた。

まずはマンチェスター・シティのアカデミーを訪問。同施設は住宅地の中にあり、リヴァプールのアカデミーほど大きくはなかった。芝のグラウンドが2面に、人工芝のグラウンド1面。室内の練習場が1面。それにクラブハウス。十分といえば十分な規模だ。印象に残ったのが、「指導者に最も大切な要素は’笑顔’だ」という一言。子供と接する際の基本であり、重要な要素だと強調されていた。

その後、マンチェスター・シティのスタジアムを視察。このシティ・オブ・マンチェスター・スタジアムは今年オープンしたばかりの国内最新のスタジアムである。もともとは陸上競技場であったものをサッカー専用に造り替えたのだが、新しいだけあって細部にわたって配慮が行き届いていた。ここで、一番印象に残ったのは、騒ぎを起こして警官に捕まえられた人間を入れる牢屋が3つ配備されていたこと。サッカースタジアムに牢屋。イングランドらしい。

最後にマンチェスター・ユナイテッドのスタジアム、オールド・トラフォードのスタジアムツアーに参加。ツアーガイドの女性に、「シーズンチケットのウェイティングリストには何人いますか?」と聞いたところ、「わかりませんね。事実上、システムが崩壊していますから。25年以上待たなければならないんじゃないでしょうか」と。笑うしかなかった。もちろん、このスタジアムにも牢屋は配備されており、「年間5、60人はここに放り込まれます」と真顔で言っていた。

8つのJクラブから代表者が来ていたが、その中のある方が、「こうやって実際に来て見ると実感しますね、環境の大切さを」と仰っていたが、その通りだと思う。

もう一つおまけ。ミュンヘンの悲劇から奇跡的に生還された中のひとり、ビリー・フークス氏とお会いし、言葉を交わすことができた。かつて20年間にわたってマンチェスター・ユナイテッドでプレイされた方だ。そこで、「いろいろとお話を伺いたいので、今度ご連絡差し上げたいのですが、よろしいですか?」とお願いしたところ、「いつでもいいよ」と仰ってくださった。このことが今日一番嬉しかった。

関連写真:シティ・オブ・マンチェスター・スタジアム