2003年11月20日

マンU式経営戦略

今日はオールド・トラフォードでの講演会に参加してきた。当初はマンチェスター・ユナイテッドのCEOが講演してくれる予定であったが、急遽ファイナンス・マネージャーの講演となった。

題目は『The successful business of Manchester United PLC』と大げさではあるが、これは誰も否定できない。主にクラブのビジネスサイドについての様々な戦略や哲学などを簡潔に説明してくれた。その中で興味深かったのは、デヴィッド・ベッカムの移籍についての話だった。

彼によればマンチェスター・ユナイテッドのクラブ戦略として、4つの大きな柱があるそうだ。

1. ピッチ上での成功を継続すること
2. メディアの権利(放映権等)を維持、発展させること
3. グローバル化
4. ファンを顧客としてとらえること

以上のうち、一つ目のピッチ上での成功のところでベッカムの移籍話になったのだが、同クラブが選手の放出を決定する際には、ふたたび以下の4つの段階を踏むという。

1. 監督がチームの成功のために必要ないと判断すること
2. クラブの役員会で認められること
3. 選手の価値に相当するオファーが他クラブからあること
4. 選手が移籍に同意すること

ファイナンス・マネージャーはこの中の4つ目が一番重要だと話し、ベッカムが同意したために移籍が実現したと言っていた。ただ、あまりにもそこを強調していたので、逆にそうではないのではないかと勘ぐってしまう部分もある。ベッカムの自伝では、クラブが移籍を承認したことに非常にショックを受けたと表現されていたわけだし。

そして、彼の移籍によって生じたお金で5人の有望な新加入選手を受け入れることができたと語っていた。マンチェスター・ユナイテッドは、ベッカムが引退まで同クラブでプレイし続けることで得られる成果と出費のバランスと、5人の新加入選手の将来性を天秤にかけ、後者を選んだそうだ。この考え方には納得がいく。ただ、後でつけた理由のようにも考えられる。

日本でも契約の更改、ならびに新人の獲得発表の時期になってきた。嫌な季節でもあり、よい知らせを期待する季節でもある。

が、まだレッズが新人を獲得したという知らせがない。非常に心配だ。スカウトとして自分が関わってきた選手もいるだけに、なんとかレッズに入団してほしいが。