2004年02月18日
選手協会のあり方
PFA(Professional Footballers Association) の最高責任者であるゴードン・テーラー氏がゲストスピーカーとして講演にきてくれた。
私は選手時代にレッズの選手会代表としてJリーグ選手協会の代表者会議に何度も出席していたので、この国の選手協会との違いが実に興味深かった。何しろ100年近い歴史をもつ組織である。ゴードン氏からは非常に強いリーダーシップが感じられた。彼自身、選手として20年のキャリアがあるそうだ。選手を経験した人間が選手のための組織の長となって活躍するというのは非常に理想的に思える。
数年前にテレビの放映権の分配を巡って選手たちがストライキを起こす寸前まで交渉し、見事要求どおりの分配金を得ることができた。99%の選手がストライキに賛成したのだ。ここにも、莫大な放映権の影響は(良い意味で)及んでいる。選手協会の主な収入源はこの放映権の分配金なのだ。選手からの年会費はというと、一律75ポンド(約1万5千円)。めちゃくちゃ安い。これだけのお金で怪我で早期引退を迫られた場合や、引退した際の保険金や年金が支給されるのである。
日本の場合、選手の報酬によって選手協会におさめる会費は違ってくる。たくさん稼ぐ人ほどたくさん払わなければならない。しかも決して安い金額ではない。協会の主な収入源がこの選手からの会費なのだから仕方がない。日本の選手協会が強い影響力を得るためには、選手たちの協力が更に必要となるだろう。というのは、現状では選手たちはさほど選手協会の必要性を感じていない。だから会費を納める際にも文句が絶えない。選手たちが一つにまとまり、選手たちの真の意見としてぶつけていけば、サッカー界にかなりの影響を及ぼすことができるだろう。自分たちの利益=サッカー界の利益というアピールをしていけば良いと思う。
実際、サッカー選手はみんな引退後の立場に不安を感じている。感じていない選手もいるかもしれないが、極めて少ないだろう。そして、プロとしてサッカーを続けられなくなった時に初めてそのことの意味に気付く。サッカー選手の選手寿命は非常に短い。イングランドで平均8年とのことだ。プレミアリーグから3部リーグまでを含めておよそ3500人のプロ選手がいるそうだが、これはその平均だ。
もちろん日本のプロ選手数はもっと少ないし、平均選手寿命も短いであろう。受け皿が少ないということは、引退が早いということだ。日本の選手協会にはもっともっとがんばってもらいたいと思う。そして、選手たちには自分だけのことではなく、次に続く選手たちのため、日本のサッカー界のために現役のうちに何ができるかを少しでも良いので考えてもらいたい。