2004年09月20日
マンU対リヴァプール
午後3時、リヴァプールで借りていた部屋を引き払い、マンチェスターに移動。明日、マンチェスター空港からバルセロナに発つのがマンチェスター入りの理由だが、オールド・トラフォードでのプレミアリーグ初観戦が本日最後の予定。しかも、マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプールという願ってもない好カード。普通であれば入手困難なチケットだが、幸運にも手に入れることができた。
というのは、偶然にもシーズンチケットホルダーと知り合うことができ、彼がこの試合に私を招待してくれたのだが、シートの位置はグラウンドサイドであり、今までに経験したことがないほど良い席であった。19年間シーズンチケットを保持している彼はいわゆるコレクターであり、サッカー関連グッズや本を収集し、それに選手や元選手、監督のサインをもらうことに喜びを感じている人だった。この日も嬉しそうにリザーブリーグのチームシート(メンバー表)を見せてくれた。私にとっては、何の価値があるのかわからないが、彼の家はそういったグッズで溢れているそうだ。
試合に招待してくれたお礼に浦和レッズのスカーフやペナントなどをプレゼントしたところ、とても喜んで受け取ってくれた。彼にとって極東のチームグッズは仲間に自慢できる貴重な品なのだろう。マッチデープログラムもほしいと言っていたので帰国したら送ってあげようと思う。
嵐のような雨と風というあいにくの天候だったが、イングランドで観る最後の試合としてはこの国らしさを感じることができる天候であった。今日ほどスタンド全体が屋根で覆われているスタジアムをこれほどありがたいと思ったことはなかった。真冬のような天気の中ではあったが、白熱した試合を観戦できた。
この試合で面白かったのはサポーターが歌う歌であった。マンチェスター・ユナイテッドとリヴァプールはライバルであり、互いに激しい敵意を抱いている。マンチェスター・ユナイテッド側がリヴァプールを攻撃する歌やコールは、“Fourteen years”とひたすら繰り返す歌。これはリヴァプールが過去14年間リーグタイトルを獲得できずにいることを揶揄している。“You'll never walk again.” これは有名な“You'll never walk alone.”をもじったもの。そして、ヤジとしては“You scouse busters!!”。Scouseはリヴァプールの人々をあらわす俗語であり、リヴァプール訛りはScouse accentという。
徹底して相手をなじるコールはいつ聞いても笑ってしまう。ただ、いつも感心させられるのは、こうしたコールや歌が自然発生的に起こり、それがスタジアム内で一つになるということ。太鼓でリードする人間もいなければ、練習をしたわけでもない。しかし、誰もが同じ歌を歌い、同じヤジで相手をなじり、それがサポーターの一体感を生み出していた。
スタジアムから駅へのアクセスがやはり問題であったが、それを除けば非常に楽しい夜となった。イングランドフットボールで最も人気のあるカードの観戦とイングランドらしい天候。最後の夜としてはこれ以上のものはなかったのではないだろうか。