コーチの志 - Vol. 1

はじめまして

トランメア育成部統括のグリン・スルモン氏と、ホームスタジアム内の彼のオフィスにてはじめまして。リヴァプール・ジョン・ムーアズ大学サッカー科学を専攻している志垣良です。現在、学生生活と平行して、イングランドのプロサッカークラブ、トランメア・ローヴァーズの下部組織(16、15歳のチーム)とマンチェスター・ユナイテッドのサッカースクールでコーチをしています。サッカーの母国で様々な知識を吸収する一方で、この留学を通じてサッカー以外にもできるだけ多くの事を経験したいと考えています。

トランメアは日本でも有名なリヴァプールエヴァトンと同じマージーサイドにあるプロサッカーチームのひとつです。ホームスタジアムのプレントン・パークはマージー川を挟んでリヴァプールの対岸、ウィラルという地域にあり、現在コカコーラ・フットボール・リーグ1(旧ディヴィジョン2)に所属しています。

カップ戦での勝負強さには定評があり、過去5年間のFAカップにおいて3度準々決勝まで進出し、2001/02シーズンはリーグカップで決勝まで進んでいます(残念ながらそのシーズンに1部から2部に降格しましたが…)。昨年もFAカップ準々決勝で、決勝に進出したミルウォールに再戦の末、1対0で惜敗してしまいましたが、今年はアイルランド代表として日韓ワールドカップにも参加したジョン・マカティアを補強し、チャンピオンシップ(旧ディヴィジョン1)昇格に向けて順調なスタートを切りました。

そして、その下部組織にあたるユースチームはU-19〜U-9まで1歳ずつのカテゴリーに分かれており、U-16までのカテゴリーには約15人の選手たちが所属しています。下部組織所属選手は17歳になると練習生として正式にクラブと契約を交わし、小額ながら給料が支給されます。

トランメア・ユースの年間予算は、リヴァプールやマンUのユースの約10分の1。しかし、プレミアシップのクラブを除くクラブの中では、過去10年間で最高の育成結果を残しており、今年も特にU-16には多くの可能性を秘めた選手たちが所属しています。ちなみに去年のU-19 FAユースカップ(日本でいう高校選手権!?)準々決勝で、ミドルスブラ・アカデミーに1対0で惜敗したものの、毎年優秀な成績を収めています。この結果には3回戦でトランメアに敗れたリヴァプール・アカデミーの監督、スティーヴ・ハイウェイも不満を漏らしているとか…!?

マンUのサッカースクールについては、またの機会にご説明します。簡単ではありますが、これが現在私がコーチを務めている環境です。今後、このコラム内で皆さんにイングランドのコーチ事情や大学での研究をお伝えしていきます。どうぞよろしくお願いします。


志垣 良(しがき りょう)志垣 良(しがき りょう)

1980年5月9日生まれ、福岡県出身。小学校1年からサッカーを始め、東福岡高校卒業後、渡英。

現在、リヴァプール・ジョン・ムーアズ大学でサッカー科学を専攻するかたわら、トランメア・ローヴァーズ下部組織とマンU・サッカースクールでコーチを務める。

FAコーチングライセンスおよびFAインターナショナルライセンス保持。

連絡先: ryo32@hotmail.co.uk