FIMBA通信号外 - Vol. 1
皆さん、はじめまして。今年の9月からリヴァプール大学フットボール・インダストリーズ・MBA(以下FIMBA)に在学中の藤原兼蔵と申します。今回より当サイトにて、私が通っているコースについてのコラムを書かせていただくことになりました。どうぞよろしくお願いします。
西野さんが昨年通われていたので、ご存知の方も多いとは思いますが、まずMBAから簡単に説明します。MBAとはMaster of Business Administrationの略で、日本語で経営学修士というものです。平たく言えば、経営学の大学院といったところです。リヴァプール大学のFIMBAはサッカー産業MBA、つまりサッカーをビジネスとして捉え、それを専門に学ぶMBAであり、サッカーに特化したMBAは世界でただ一つ、ここだけです。
よく「プロのコーチになるための勉強ですか」と聞かれますが、そうではなく、例えばサッカークラブを運営したり、商品として売り込んだりといったことを勉強していくものです。日本では「職業としてのサッカー=選手あるいは指導者」という概念が強いですが(こちらイギリスでさえそう思っている人がいるので無理もありませんが)、 それだけではなく、様々な分野のプロフェッショナルの存在があってフットボールが産業として成り立っているのです。
FIMBAのカリキュラムはリヴァプール大学の他MBAのコースの生徒と一緒に受講する一般的なMBAのモジュール(科目)が4つ(いわゆるマーケティング、組織論、会計学的なものなど)と、FIMBA生徒用のサッカーに関連するモジュールとがあります。サッカー関連モジュールは『International Business of Football』、『Football and Finance』、『Football and the Law』、『Football: The Global Game』が基本科目としてあり、選択科目として『Football and the Media』と『Sports Marketing and IP』があります。
その他には基本的に週一回ゲストスピーカーによる講演があり、現場の生の声を聞くことができます。ちなみに今年度は今までにアストン・ヴィラとスカイTVの方がゲストとして来てくださいました。また、クラブ訪問もカリキュラムに組み込まれており、先日はリヴァプールFC、そして来週はボルトン・ワンダラーズを訪問する予定になっています。
現在のスケジュールで授業があるのは月曜日と水曜日だけです。しかし9時から5時までみっちり一般的なMBAモジュールを詰め込まれます。余裕のあるスケジュールに思えますが、自分で読まなければならない本が沢山あり、勿論すべて英語なのでかなり大変です。その他は金曜日にゲストスピーカーセッションがあるだけなので、今はまだあまりサッカー産業の勉強をしに来た実感が湧きません。しかし、週一回のゲストスピーカーセッションではまさに“現在サッカー界で起こっていること”が“当事者の声”で語られるので非常に面白いです。
自分が思うこのコースの最大の特徴は、生徒のバックグラウンドの多彩さです。それこそ全大陸、世界中から様々な背景をもった人々が集まってきていて、非常に興味深いです。そして何よりも全員が“サッカーバカ”。サッカーの話になると話が尽きず、いつもパブを何軒もはしごしてしまいます。こういったクラスメイトからその国のサッカー事情を生で聞けることもそうですが、卒業後世界中にネットワークが広がるということは大変貴重な財産になると思います。
以上、今回はやや堅苦しい話になってしまいましたが、次回はそのクラスメイトに関してや、実際に学んでいることについて書かせていただきたいと思います。また、このコースに興味をお持ち方は、私のウェブサイト、KENZO−FIMBA通信をご覧いただければ幸いです。日記形式でFIMBAやリヴァプールについて綴っているので、ご参考にしていただけると思います。
1974年6月20日生まれ、東京都出身。都立駒場高校、東京学芸大学にてサッカー部所属。大学卒業後、仕事のかたわら駒場高校でコーチとして後輩の指導に携る。
2004年9月よりリヴァプール大学フットボール・インダストリーズ・MBA在籍中。
日本サッカー協会公認C級ライセンス保持。
個人サイト: KENZO−FIMBA通信