G-JAMPS日記 from Bonn - Vol.28

2006年6月20日

信じられないほどに忙しい一日でした。そしてPCがクラッシュしてしまい、まったく日記が書けない状況でした。ここ数ヶ月、状態がおかしかったのですが、ついにクラッシュ。やっと友人のPCをお借りして書いています。クロアチア戦後、想像はしていましたが、予定以上の来館者でした。ニュルンベルグからは遠いのですが、試合後、ボンまで足を延ばしていただけたようです。その数一日にして約2500人。こういうときに限って、ボランティアさんが少なく、汗だくで目が回るほどの忙しさでした。

開館の9時前からサポーターの方々が訪れます。いつもはボランティアさんとスタッフによる朝礼が9時前に行われるのですが、それ以前に大勢の方が来館。まずはそこからがスタートでした。時間がたつごとに、その数は増えます。そして3時には1時間遅れでジーコが。その20分後にはキャプテンが。そして5時前には妃殿下がG−JAMPSにいらしてくださいました。正直言って、ジーコと妃殿下のご来館時には、人払いをしなくてはならなかったので、大勢のサポーターの方々にご配慮をお願いしなければなりませんでした。はるばる遠方からいらしていただいたのに、ほとんどの方々が気持ちよく御協力くださり、感謝に耐えません。ジーコの滞在は短時間でしたが、これだけ大勢の人が日本代表とジーコに期待している事実や状況をどれだけ感じてもらえたのでしょうか。次の試合に好影響を及ぼすことを、ひたすら祈ります。

そして今日の最大の出来事は妃殿下の御来館でした。先日の試合のときに、サッカーボールのイヤリングをされておられ、そのチャーミングさにみんながすでに魅了されています。ご来館時にも、きさくにスタッフやボランティアお声をかけてくださり、みんなが感動。G−JAMPSのブースもひとつひとつ丁寧にご覧になり、メッセージも書いてくださいました。そして最後にはボランティアやスタッフとの記念撮影。誰もが嬉しくて嬉しくて、今までの苦労を忘れた瞬間でした。

しかし、そんな素敵な出来事があった反面、残念な出来事もありました。あまりの忙しさに、ボランティアやスタッフがお昼をとりにサムライブルーバーを訪れた1時過ぎ、なんと食事が底をついていたのです。育ち盛りの学生さんたちに気の毒で、パンを買ってきてもらいその場をしのぎます。そして今日は試合前なので、ノルドパークでの日本代表の練習は6時から。ミックスゾーンでの取材の仕事を終え、G−
JAMPSにみんながおなかをすかせてもどったのは9時前なのに、またもや「忙しかったし、予定以上にお客様がいらしたから」という理由で、オーダーが終了していたのです。ラストオーダーは9時半なのです。これにはさすがに日頃は優しいボランティアさんも立腹。一番腹を立てたのは、実はわたしでした。ボタンティアの方々にとって、忙しい仕事の後の食事は、唯一の楽しみなのです。それを一日に二度も奪われたときの怒りを想像してください。

確かにドイツの当たり前が日本の当たり前と異なることは理解できます。しかし、一日に2回も食事ができない。それをどういう「正当な理由」で納得させられるというのでしょうか。こんなにたくさんの人が来るとは思わなかったと担当者は言いましたが、プロとしての甘さを感じました。アマチュアであるボランティアの方々と、プロであるべき人との「温度差」。いったいプロとアマチュアとを区別する基準は何なの
でしょう? 仕事へ真摯さがひとつの基準であるとしたら、襟を正してほしいと「マジで」思った一日でした。

うまごえ 尚子(うまごえ なおこ)うまごえ 尚子
鹿児島県出身。
コピーライター、雑誌編集者を経て、2004年に渡英。2005年12月にリヴァプール大学院 Football Industries MBAを修了。2006年末に帰国。現在、清水エスパルス広報勤務。
サッカー文化普及のためだけでなく、編集者としても活動。The Golden Eggsの英語本(宝島社)、「ひとりセラピー」(カンゼン社)などの構成、編集、執筆にもかかわる。 鹿児島のリージョナル誌LEAPにサッカーコラムを連載中。
連絡先: vivanaoko@hotmail.com